2年ぶりにまた書く理由
落ち着いたと書いてから2年、「とりあえずなんでもObsidian」という基本姿勢は変わってないものの、使い方が変わってきたので記録しておく。
当時は「標準機能でお腹いっぱい」「なるべく標準機能で」と言ってたけど、今はいくつかCommunity Pluginを導入してる。
有名だから入れてみたけど、馴染まなかったプラグインも結構ある。
変化として、特に大きいのがClaudeとの連携。
MCP経由でObsidianを扱えるようになって、「なんでもObsidian」が加速した。
基本姿勢は不変
工作ノウハウ、プログラムのスニペット、カナダ事情、ゲーム攻略、数学の定理、技術調査メモなどなど相変わらず雑多にぶちこむ。
"GTD Dumping"も健在で、ToDoまで昇華してない事柄(GTD流に言うと"Inbox"?)をコトコト煮込む場所として相変わらず機能してる。
その辺りに変化はないものの、意識的には「記録」より「発見」について重きを置くようになった。
プラグイン構成の進化
2年前はMind MapとIcon Folderだけだったのが、今は11個に成長した。
- Editor Shortcuts – VSCode的なマルチ選択ショートカットを使いたくて
- Dataview – データベース的な使い方はCore Pluginの"Bases"に置き換え
- Icon Folder – フォルダにアイコンを追加して一覧性を向上
- Importer – Web記事を取り込むときに役立つ
- Local REST API + MCP Tools – Claude連携
- Linter – Claudeに書かせた記事のフォーマット修正
- Mind Map + Outliner – GTDの収集・整理フェーズで活用
- Smart Connections – セマンティック検索
- Templater – 全ノートに統一フォーマットを適用
Claudeとの連携
Claudeとひとしきり雑談したら「ここまでの会話を整理してObsidianに記録」と依頼する使い方が一番多い。
ClaudeもChatGPTやGeminiのように長期記憶が使えるようになったけど、チャット履歴そのままは人間にもLLMにとっても扱いにくいので。
書かせたノートはフォーマットがひどい場合も多いのでLinterで修正。
修正しつつ、読み返して自分の考えなども加筆。
- ふと思いついた疑問をiOSのClaudeアプリで会話開始
- 会話しながらエビデンスを調査させる
- 会話の中で自分の思考も整理される
- 落ち着いたタイミングでデスクトップ版のClaudeからObsidianに記事を書かせる
- 書かれたノートを修正しながら、自分の考えを追記
「知識の体系化」みたいな作用を期待して始めたんだけど、副次的に「脳からのダンプ」が劇的にしやすくなったことに恩恵を感じてる。
考えたまま、どこにも残さずにいたようなことが残るのは自分にとって結構大きい。
Templaterでの統一フォーマット
Claude連携もあいまって、雑にノートを増やすことが増えたので、全てのノートに以下のFrontmatterとメタデータを自動挿入するようにした。
---
created: <% tp.file.creation_date("YYYY-MM-DD") %>
tags:
---
# <% tp.file.title %>
> [!info] Metadata
> - Created: `$= dv.current().file.ctime.toFormat("yyyy-MM-dd HH:mm")`
> - Updated: `$= dv.current().file.mtime.toFormat("yyyy-MM-dd HH:mm")`
これによって、作成日時と更新日時がノート末尾に自動で追加、更新されるので、「いつのノートだっけ?」がすぐわかるようになった。
このインラインクエリのためだけにDataviewをインストールしているのはどうかと思うが。
GTDでのMind Map + Outliner活用
GTDの「収集」フェーズでは、"GTD Dumping"ノートに思いつくままバーッと書き出す。
このときOutlinerが便利で、直感的に項目を並び替えたり、インデントで階層化したりできる。
このアウトラインがMind Mapとして可視化されるので「整理」フェーズでも全体像を把握しやすい。
自分はどうやらVisual Thinker (視覚思考者)なので、何をするにも、視覚化されたほうが捗る。
Smart Connectionsの可能性と現実
Smart Connectionsは、ローカルAIでEmbeddingしてくれて、ノート間の意味的な関連性を見つけてくれるプラグイン、らしい。
いわゆるセマンティック検索を実現してくれるはずで、「このテーマで過去に何か書いたっけ?」ってときに、タイトルやタグで探すんじゃなく、意味で探せるのは理想的。
ローカルAIなので無料だし、プライベートなメモも安心して検索できるし、APIキーも不要と言うことで導入している。
実際に使ってみると、確かに関連ノートは出てくるんだけど、「お、これは!」となる発見はまだ少ない。
おそらく、ノート数がまだそれほど多くないのと、タグづけをはじめとするメタデータが足りてないんだと思う。
今、「記録のハードルを下げる」方向で雑にノートを増やしているので、もう少しノートが増えればSmart Connectionsも活きてくる、と信じてる。
まとめ
「サ終になってもMarkdownが残る」という安心感だけでObsidianに乗り換えたけど、
使い込んでいくうちに自分のサブの脳になって、だからこそ「自分のサブ脳はどうあるべきか」を考えるようになった。
そういえば、10年前に働き方について整理した記事があったので、今度は働き方の変化を見つめ直すのも良い気がする。

