Ultimate Hacking Keyboardを買った

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究極のキーボード

かれこれ20年はキーボード探しの旅をして、やっと沼から抜け出せる、か?

はじめて触ったキーボードはMacintosh SE/30のキーボード。
思い返せば、最初に良いキーボードを触ってしまったのが運の尽き。
この時は小学生で何もわかってなかった。
その後、自分だけのPCとしてSONYのVaioを得て、「なんだこのキーボード?ふにゃふにゃすぎる」と違和感を覚え、
ThinkPad X40、iBook G4のキーボードで「ノートPCでも良いキーボードはあるんだな」と理解を深め、
大学院生になる頃には「Realforceこそ至高」と思うようになった。

社会人になって肩こりに悩むようになると、分割式のキーボードが気になり、
ErgoDox EZや自作キーボードを試すが、
静電容量方式の軽いキータッチに慣れた体はメカニカルスイッチの銀軸でもダメだった。

個人輸入したLenovo Go Wireless KeyboardNIZでぼちぼち満足しながらも、
「100点ではないなぁ」と思い続ける中でUltimate Hacking Keyboard(以下、UHK)の存在を知った。

着弾

発注してからゆうに一年は待たされ、やっと到着。

(久しぶりにMFで撮ったらピントが甘いな…)

一緒にKey ClusterモジュールTrackpointモジュールを買った。

USB-Cケーブルとキーキャップ外しなどが同梱。

分割ケーブルはモジュラージャック風。

USB-Cは右側にしか刺せない。

分割面、モジュールとの接点部とマグネット。

NIZ MICRO82と比較。

パームレストの付け方は3種類、とりあえずスタンダードに。

モジュールもつけて、こんな感じ。

設定ソフトも使いやすい。

所感

1週間ほど使ってみて。

長所

分割式で肩が楽

いや、ErgoDoxの時も思ったけど。
ただ、ErgoDoxはOrtholinear(格子)だったのがダメだったんだな。
いざとなればくっつけてNormal staggeredなキーボードになる、ってのも良い。

モジュール、超便利

ThinkPadで慣れ親しんだTrackpointが外付けできる、ってのは結構大きめの購入動機で、
実際使ってみて、ホームポジションのままマウス操作できるのはやっぱり便利。
Touchpadモジュールだと、おそらくホームポジションのままというわけにはいかないだろうから、これは本当にTrackpointを選んで良かった。
左側はなんとなくキー増やしておくか、ぐらいに思って買ったKey Clusterが、これまた便利。
Enterキーを左側にも一つ置いておくだけでちょっとした操作で役に立つ。
Key Clusterのトラックボールはデフォルトでスクロールに割り当てられてるので、
右手の親指でカーソル動かしつつ、左手でページ送りできるのはザッピングが捗る。

ちなみに、モジュールがなくてもMouseモードを使えば、キーボードだけでマウス操作できる。
ErgoDoxにもあったけど、どうにも活用できなかった機能。
UHKだと、SDF&IJKLの配置に違和感がないので、もう少し活用できそう。

静音ピンク軸、良い

「静電容量式の軽いタッチに慣れきってしまった」と思い込んでいた。
単純にキータッチだけで言えばNIZの35gかRealforceの変荷重の方が絶対良いんだが、
キーボードとしての総合力では静音ピンク軸が思いのほかハマる。
ModやFnのレイヤー切り替えを多用する中で、ある程度の「押した感」が必要で、
撫でるだけで入力される静電容量式だったら誤入力がもっと多いんだろうと思う。

短所

お値段&発送待ち

送料込みで$550ほどしたので、昨今の円安状況だと、日本円で8万円弱。
正直、そこまでの価値は…ないかなぁ。
未だに生産が追いついてないらしいので、発注からおそらく半年以上待たされるだろうし。
壊れたらもう一回買うか、って言われると微妙。
Amazonで手に入るCloud Nine ErgoTKLか、Mistel Baroccoを買うだろうなぁ。

矢印キーはやっぱり欲しい

文章入力はさておき、ウィンドウ操作とかちょっとしたデザイン作業にはやっぱり独立した矢印キーが欲しいなと思った。
Modキーを2回押しでレイヤー固定したりできるけど、どうにも慣れない。
あと、分割式を使って気づいたのが、自分はスペースキーを左手親指で叩いていたらしく、デフォルトではここにModキーを割り当てられていてもどかしかった。
じゃあ右手親指と交換してみたら、Mod+IJKLが全部右手になってしまって指が攣りそうになったので、結局、スペースキーを右手親指で叩くように矯正した。
こういうのも独立矢印キーがあれば問題なかったのにな、と思う。

もっと離して置きたい

せっかくの分割式キーボードなので、肩幅ぐらいに広げて置きたいんだけど、
連結が黒電話みたいなカールコードなので、あんまり広げられない。
ついでに言えば、USB-Cケーブルが左側だったらもっと最高だった。

飽くなき探究心

自作キーボードにハマってた時にも思ったんだけど、道具に囚われる感じが嫌だなと思って。
キー設定やパームレストに自由度があるからこそ、「もっと良くできるんじゃないか」って思い続けてしまって、
しかも、大事な作業してる時ほどそういう余計なことを考えてしまうのよね。
いろいろ設定できるってのはけして利点だけではないんだよなぁ。

総評

待った甲斐はあった。
質感も高いし、所有欲は満たされる。
だけど、依然100点ではない。んー、90点。

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